震災ボランティア1日目

  • 2011/05/17(火) 09:30:58

GWが終わって1週間。有効に休みを過ごされましたでしょうか?
私は前回のブログを書いた後、急遽、意を決して、宮城県気仙沼市本吉町にボランティアに行って来ました。このときの様子を3回に分けて書きたいと思いますので、時間のあるときにでもゆっくり読んでみてください。

●GW突入直後、行くのをあきらめていた
 以前から、GWにはボランティアに行こうと考えていましたが、仙台のホテルも一杯で予約が取れなかった事もあり、漠然と、5月3-5日くらいで行こうかな、位でしか考えていませんでした。
それが、GW突入前後の報道でGWのボランティアはどこも一杯で受入を制限している、というニュースが流れていたので、ボランティアに行くのをあきらめてしまったのでした。まさかそんな状態になるとは夢にも思わなかったので、ちょっとショックでしたが、来るな、と言われているのに、迷惑顧みず行くこともなかろう、と何とか自分に言い聞かせていました。
 ところが、5月2日に宮城県大崎市に住む大学の後輩が、ボランティアに行って来たが、まだ足りない、とつぶやいて(Twitter)いたのをみて、それなら、ということで情報交換してみたところ、今回お手伝いに行った気仙沼市本吉町で募集しているところがあることがわかったので、急遽行くことに決めました。その他にも調べて見ると、制限している地域ももちろんありましたが、未だに足りない地域もあり、それぞれの地域で状況が異なるのだと改めて思い知らされた次第です。
と同時にマスコミの「ボランティアはどこも一杯」みたいな画一的な報道であきらめそうになった我が身を恥じました。後輩も「足りない地域もある」という各論もあわせて報道して欲しいと嘆いてました。

●行くと決めたものの不安一杯
 行くと決めたものの、災害ボランティアは今回が初めて。しかも全て自己責任で、食事、泊まるところも自分で準備するというのが基本。正直、不安だらけでした。車で行けば何とかなる、とは思う物の、それなりに費用もかかるし、タイヤも高速走行に耐えられるかどうか不安な状態。まさに不安だらけでした。それでも何とか気持ちを奮い立たせ、必要なものの買い出しを終えて家に帰る途中、近所の行きつけの床屋さんと話をしたところ、「2、3日だけなら行かない方がいい、って話も聞いたよ」といわれ、また心は揺れました。しかし、「実際の現場を見て、自分でできる事を考えたい」というもともとの決意を思い出し、何ができるかわからないが、とにかく行って、できる事をやって、その上で自分が何をすべきかを感じてこよう、と改めて決心し、行くことにしたのでした。
 それでも、正直、行きの車の途中はなにか吹っ切れない物があって、節電で暗い道路を走りながら何度か引き返そうかとも思いました。

●第一印象:「凄すぎてピンと来ない
 5月5日夜に東京を出発。途中のサービスエリアで仮眠を取りつつ、5月6日朝に現地入り。高速は福島県に入ったあたりから修復したような小さな段差があったものの、特に大きな問題もなく、高速をおりる若柳金成ICに到着。その後もしばらくは地震のあったことを思い起こさせるような光景はあまりなく、道路の路肩が崩れて片側通行になっている部分があるかな、程度でした。しかし、海辺に近づくにつれ、流木、壊れた車等が目に入るようになってきます。そして、ボランティア現場につく直前、川沿いの道路に出たところで、ついに何度もTVで見たような悲惨な光景が目に飛び込んできました。本当になにもないです。何もなさ過ぎて、実感が湧かない。しかし、ここにはたくさんの建物等があったはずなのだと、想像してみると、全くの平原になってしまっているこの光景は、目の当たりにすると驚きます。
本吉・津谷川周辺1 
ボランティアセンター近くの津谷川河口付近

はまセン近くのポスト 
ボランティアセンター近くのポスト

●作業開始!
 ボランティアセンターに到着後、ボランティア保険に加入し、受付を済ませた後は8時からのボランティアミーティングに参加しました。毎朝の作業要員を作業チームに振り分ける重要なミーティングです。ここで、その日初めて来た人が自己紹介をします。北海道から九州まで、本当に日本全国からやってきています。中には他所のボランティアセンターで仕事がなくなってここに移動してきた、という人がいて、驚くとともに複雑な感じがしました。
 自己紹介を終えると、各チームのリーダーが要員の募集をかけます。作業内容と聞いて、各ボランティアが自分でやりたい作業を行うチームに手を挙げて参加します。各リーダーはやはり内容がわかっている人を継続でお願いする事が多いのですが、基本、どの作業を行うかは個人の自由。初めての人は内容がわからないのでちょっと脇によけて、様子を見ながら参加するチームを決めることになります。私は自分で言うのもなんですが、体力にはそれなりに自身があったので、体力が必要、といわれたチームに参加することにしました。
 最後に、ボランティアセンターのセンター長からは「ここのボランティアセンターは他と異なり、住民の希望を極力叶える、という方針で運営しています。したがって、少々危険なことにもチャレンジしていますので、無理せず、安全に注意して作業を進めてください」との注意があり、作業開始です。
小泉浜ボランティアセンター 
小泉浜避難所・ボランティアセンター

この日、私の行った作業は
 午前:農機具の掘り起こし。半壊した小屋の取り壊しと中にあった物の片付け
 午後:家が流されてしまった跡地の片付け
    (瓦の回収、その他がれきの分別、倒木の切断、運搬)
といった所でした。片付けを行う中では、予想以上に思い出の品物が出てきます。写真、卒業文集 etc. 驚いたのは封が切られていないお酒も結構見つかりました。(この日見つけたお酒は、日本酒1、ウィスキー1、ワイン1)
後で聞いた話ですが、震災を乗り越えたお酒ということでオークションにかけ、売上は義援金として寄付される、とのことでした。
5/6am 作業現場 午前の現場

5/6pm 現場 午後の現場 津波で流された物が木に

 なお、昼食は避難所に送られた食料がボランティアにも配分され、しっかりとエネルギーチャージをする事ができました。これは予想外でした。お昼も自炊だと、時間が厳しいので、助かりました。ちなみに、1日目の昼食はカップラーメンとおにぎり。想像以上に体力を使っていたので、目一杯食べてしまいました。(笑)

●三食風呂付き
 ここのボランティアセンターはとても待遇がよく、住民の方々の協力で三食取ることが出来、おまけに風呂まで入ることができます。私がいたときは住民よりボランティアの方が多い位なので、時間帯によってはボランティア優先なんて場合もあり、感激です。応援に行っているのにもてなされている感じ。
お風呂の設置も現在事務局をやっているNPO法人が行ったとのこと。素晴らしい働きです。ありがたく、いただきました。ボランティアの作業は予想以上に重労働で、汗もかいたし、何よりも泥とホコリがすごい。風呂があるのは本当にありがたい。明日への労働意欲が増すというものです。
 サブロー&飛騨高山の湯

●1日目の終わりに
 風呂に入った後、時間も早いし、ということで不良ボランティアはビールの調達!(^o^)。片道約6キロを車で往復し、ビールにありつきます。不謹慎とは思いつつも、やっぱりうまい。ビールを飲みながら夕食を準備し、キャンプ気分で夕食。なかなかよい時間を過ごしました。ちなみに、夕食もボランティアセンターで用意されていましたが(この日の夕食はカレー)、なんとなく申し訳なくて、持参した食料で済ませました。(同じくカレーでしたが・・・)

 そして、この1日の終わりに考えたこと。
この日はボランティアが多かったせいか、あまり効率を考えての作業、という印象はありませんでした。(リーダーもどうせ時間がかかるから、ということで効率ということはあまり考えていなかったようです)
崩れた土砂の中から、思い出を1つ1つ丁寧に掘り出して行くには圧倒的に人数は必要でまだまだ足りないと感じましたが、それを行いつつも、必要な道具や機械を上手に導入して、効率化できる部分はもっと効率化できると感じました。例えば、倒木を片付けるためにそれを切断するチェーンソーとそれを使える人の投入など。
つまり、必要な部分にエキスパートを投入する事で効率があがり、ひいては早期の復興ににつながるのでは?と思いました。まあ、初期の段階から言われていたことですが・・・。
限られたリソースを最大限に有効に活用することが重要です。
みんながみんな、同じようなボランティア作業を行うことが正しいとは限りません。自分でできる事、得意なことをみんながそれぞれ、一生懸命行う事、これが本当に大事なんだと感じた1日でした。
また、この日、自分でできたこと、を考えて見ると、実はたいした事ができたわけではないとも感じました。でも、片付けは着実に進んでいる。みんなで力を合わせた成果であると強く感じました。個人の力は微々たる物ですが、これをあわせれば大きな力になる。被災地の人たちだけでは手に余る仕事をボランティアと力を合わせて行う事で成果が出せる。助け合いの大事さも実感した1日でした。

この記事に対するコメント

先日はお疲れ様でした。
また、仙台でご一緒に飲まさせていただきまして、ありがとうございました。とても楽しかったです!

メディアでは沿岸部という一言でまとめられてしまいますが、何度か脚を運び気がつくのは、それぞれの街にそれぞれの顔があることです。
自分で見聞きすることの大切さを、改めて知らされる思いです。

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